2024年

2024年12月30日 公開シンポジウムのお知らせ

  患者会  

2025年3月22日(土)13:00〜レット症候群とその周辺疾患の臨床調査研究公開シンポジウムが新大阪(新大阪ブリックビル)で開催されます。

対象疾患はレット症候群、MECP2重複症候群、CDKL5症候群、FOXG1症候群、HNRNP関連神経発達症の5疾患について基礎と臨床を専門の先生方から講演いただきます。厚労省研究班の先生方と5疾患の患者会による開催で初めての試みです。

どなたでもご参加可能、無料です。お子様連れの方はボランティアによる託児も可能(事前申し込み必要)です。

お申し込みはこちらから→(レット症候群支援機構さんのHP

(予定人数に達し次第、締め切りますので申し込みはお早めに)

プログラムは下記をご参考にされて下さい。

2024年12月30日 公開シンポジウムのお知らせ
2024年12月30日 公開シンポジウムのお知らせ

2024年12月29日 講演報告:難病・慢性疾患全国フォーラム2024

  未分類  

11/30(土)にハイブリッドで開催されました難病・慢性疾患全国フォーラム2024の「第1部 患者・家族の声」で希少疾患の患者家族として、8分ほどお話しさせて頂きました。

このような貴重な機会を頂きまして、JPAの皆様、難病のこども全国支援ネットワークの皆様、誠にありがとうございます。

いつも大変お世話になっております。

本会が終わり採択されたアピールには、多くの課題がある中、「希少疾患」の研究開発も取り上げて頂きました。

こちらより

超希少疾患は疾患あたりの患者数は非常に少ないですが、疾患数は7000もにも上ると言われ、人口の5%、約3億人が希少疾患と言われています。

うち、70%が、当会のような遺伝子関連の小児期に発症する疾患と言われています。

参照)https://www.rarediseaseday.org/what-is-a-rare-disease/

その概算で計算すると、本邦においても当会のような患者は430万人いる計算になります。

決して、少なくないことがお分かりいただけると思います。

本邦でも希少疾患の研究・開発が進みますように。切に願います。

2024年12月29日 講演報告:第22回全国遺伝子医療部門連絡会議

  学会  

2024年12月29日 講演報告:第22回全国遺伝子医療部門連絡会議

11/23(土)に、第22回全国遺伝子医療部門連絡会議でオンラインでお話しさせて頂きました。

このような貴重な機会をいただきましたことを感謝申し上げます。

超希少疾患の患者家族の立場で、疾患の紹介、Patient Journeyに沿って、私たちの気持ち、診断の意義、そしてアメリカで進んでいる、超希少疾患の治験、アンチセンスオリゴヌクレオチドのN of 1+臨床試験についてご紹介しました。

LIVEでまたオンデマンドでご視聴いただきました皆様本当にありがとうございました。

2024年11月10日 慶應大学医学部の学生さんにビデオ講演

  講演  

2024年11月10日 慶應大学医学部の学生さんにビデオ講演

慶應義塾大学 臨床遺伝センター教授の小崎健次郎先生からご依頼いただき、医学部4年生の皆様に「超希少疾患にとっての診断と患者会」という内容のビデオ講演を送付させていただきました。視聴した学生のみなさまから診断がつかない時の不安な気持ち、稀少疾患と診断されたときの孤独な気持ち、患者会の大きな役割、患者家族が必死に情報を求める情熱がわかってよかった、と感想をいただいたそうです。

将来の日本の医療を支える皆様に当会のような超希少疾患のことを知っていただける非常に貴重な機会をいただきありがとうございました!

2024年10月15日 日本人類遺伝学会に出展しました

  学会  

2024/10/9~12にグランメルキュール札幌で開催されました日本人類遺伝学会第69会大会にブース出展しました。

学会の概要はこちらのホームページをご参照ください。

たくさんの先生方、遺伝カウンセラーの皆様、企業、メディアの皆様にお立ち寄り頂きましてありがとうございました!

多くの先生方と直接お話しし、ご教示いただきました。また、当会のことを1人でも多くの方に知っていただけてとても嬉しかったです。

2024年10月15日 日本人類遺伝学会に出展しました

東京科学大学 中山先生、慶應大学 小崎先生、岡山大学 武内先生、がお立ち寄りいただきました

2024年10月15日 日本人類遺伝学会に出展しました

大阪母子医療センター岡本先生がお立ち寄りいただきました

また、当会は本学会の少し前にロゴマークを作ったので、ブース用のポスターやテーブルクロスなどを新調しました。

2024年10月15日 日本人類遺伝学会に出展しました

そして、今回は学会のご厚意で患者会も出展証で講演を聴講することができました。講演を聴講させて頂き、非常に勉強になりました。

当会はブース要員が一人なので、あまりブースを空けるわけにはいかず、1-2講演のみの聴講でしたが、それでも本当に勉強になりました。

ブースにお立ち寄りいただいた、東京科学大学の中山先生の日本での希少疾患におけるASO医薬品の取り組みについての講演を聴講いたしました。日本でも、N of 1+ clinical trialが実現しますように!

2024年10月7日 HNRNPH2に対するASO医薬品のN of 1+臨床試験が始まりました

  治療薬開発  

2024年10月7日 HNRNPH2に対するASO医薬品のN of 1+臨床試験が始まりました

先月、9月26日にアメリカのニューヨークで世界で初めて、HNRNPH2に対する治療薬の投与(first in human)が行われました。こちらはn-lorem財団によるASO(アンチセンスヌクレオチド)医薬品による、患者数が極めて少ない臨床試験、N of 1+臨床試験と言われているものです。

HNRNPH2の国際的な患者会である、Yellow Brick Road Projectがサポートし、同患者会と緊密に協働されていて、疾患研究において中心的な先生である、コロンビア大学のバイン先生とそのチームによって、7歳の女児に投与が行われました。初回の投与は最小の用量での投与なので、重篤な副作用もなく無事、帰宅されました。

ご両親が、期待と不安が入り混じり、大変な胸中だと推察しますが、そのご多忙の中に、逐一SNSでその様子を発信頂き、リアルタイムで様子が伺え、それを患者会がまとめて動画で発信し、当会も日本語訳して、当会のSNS(instagram,facebook)で公開しました。これからの新しい臨床試験の形だと思いました。

世界中から同じ疾患の患者家族から、応援と祈りのメッセージも数多く寄せられました。私たちは極めて患者数が少ない、希少疾患の家族ですが、決して一人ではない、と感じることができた瞬間でもありました、

2024年10月2日 Birth Keeper 助産師さんの会で講演しました

  IRUD  

2024年10月2日 Birth Keeper 助産師さんの会で講演しました

娘(H2)が赤ちゃんの頃、お世話になった助産師さんの会、Birth Keeperさんから、先日のたまひよオンラインの記事を見てご連絡頂き、Zoom勉強会で講演させて頂きました。

質問もたくさん頂き、助産師さんは赤ちゃんとお母さんに本当に考えて寄り添っておられるのだな、と、こちらこそ勉強になりました。

当会のような希少疾患は乳児期には首が座らない、哺乳不全などで見つかりますが、診断がそこから数年に渡りつかないこともあります。

一番不安な時期です。そのような時に寄り添っっていただける強い味方である助産師さんたちに当会のような希少疾患の存在を知ってもらえてよかったです。貴重な機会を頂きありがとうございました!

2024年9月4日 9/29患者家族限定オンラインお話し会開催します

  お話し会  

2024年9月4日 9/29患者家族限定オンラインお話し会開催します

2024年9月29日(日) 14:00 ~ 15:00 患者家族限定のオンラインお話し会を行います。

下記のリンクから必要事項を記載の上、お申し込みください。参加リンクをこちらで確認の上お送りします。

このミーティングに事前登録する:

https://us06web.zoom.us/meeting/register/tZAldOyqqzgjHNW1j2ZBHP2fKDxJ2Rl1U5Cr

登録後、ミーティング参加に関する情報の確認メールが届きます。

新規の診断された患者さんも、ぜひこの機会にご参加ください。

特にテーマも設けていません、ざっくばらんに和気あいあいと日頃のこと、疑問なことなどお話ししましょう。

2024年8月31日 たまひよオンラインに掲載頂きました

  IRUD  

ベネッセコーポレーションの乳幼児向け育児雑誌、たまひよのWEBメディアである、たまひよオンラインの「たまひよ 家族を考える」で当会を取材頂きました!

前編、後編 2回に渡り連載いただいています。HNRNP疾患は乳幼児期に首が座らないなど、で病院に紹介されることが多く、乳幼児期は診断がつくまで不安な日々を過ごすご家族が多いです。

また、当会と同様にそのような発達遅滞を引き起こす希少な神経発達障害は他にも多くあります。

同様の経験をされるご家族に、少しでも参考になれたら嬉しいです。

詳細は記事をご覧ください。

前編 超希少疾患「バイン症候群」のわが子。ずっと聞きたくて聞けなかった「この子、ほかの子に追いつく可能性はありますか?」【体験談】

後編 娘のために情報を求めて動き出した母、たった一人だった活動が波及し大きな成果に【バイン症候群・体験談】

2024年8月17日 海外患者会参加報告④:研究参加(Natural History study)

  治療薬開発  

前述していましたが、この会議の会期中に、Natural History studyの評価が行われます。事前にCRIDと呼ばれるIDをWEBで発行して、試験の説明と参加の同意についてのZOOMミーティングを受け、同意の書類に署名してメールで提出します。

また、WEBでの質問票(アンケートのようなもの)で出産時や発達についてなどの質問に答えます。

こちらは定期的に(年に1回ほど)更新する必要があります。我が家は昨年参加しているので、ほとんど完了済みで、WEBアンケートの更新で、娘の手足や顔写真を添付して幾つか質問に回答し更新した程度でした。

当日、会議中に、各家族にそれぞれ個別のスケジュールが渡され、時間になったら評価ルームを訪れます。そのため、評価の時間と重なると講演などは聞くことができません、が、家族が集まる会議中にこうやって評価が行われるのは非常に効率的な方法だと思います。

評価の項目は下記です

  • EEG検査(脳波検査)
  • 神経学的評価
  • 運動機能評価
  • 3D フェイシャル イメージング
  • 採血・尿提出

まず、EEG検査ですが、5分ほどの非常に短い時間で行われます。頭にネットのようなものをかぶるだけです。

ただ、やはり手で取ろうとするのでその間手を押さえて抱っこして、スマホで娘が大好きなお母さんと一緒の動画を見てました。映像やおもちゃなども用意してくれています。昨年も担当してくれたコロンビ大のPini先生はとっても優しい先生で娘のことを覚えてくれてました。

2024年8月17日 海外患者会参加報告④:研究参加(Natural History study)
2024年8月17日 海外患者会参加報告④:研究参加(Natural History study)

神経学的評価はバイン先生の診察です。非常にありがたいのですが、バイン先生はスマートフォンで日本語の通訳を呼んでくれます。

バイン先生の質問に答えていくスタイルで進み、発達や生活に関することの質問が主でした。その後、娘を直接診察してくれました。

昨年、初めてバイン先生の診察を受け、小児整形外科を受診するように勧められ、H2含めHNRNP疾患のリスクであり、股関節と側わん症のリスクが娘にもあることが判明しました、そこから定期的に受診しています。この1年の間に日本で検査したレントゲン写真を(病院からもらったもの)を今回、バイン先生に提供しました。

今、日本でかかっている診療科(遺伝科、小児神経科、小児眼科、小児整形)で十分か?と質問すると「十分です、大丈夫です」と回答いただきました。親としては研究に参加することで、第一人者の先生に見てもらえるのは非常にありがたいです。

2024年8月17日 海外患者会参加報告④:研究参加(Natural History study)
2024年8月17日 海外患者会参加報告④:研究参加(Natural History study)

運動機能評価は理学療法士の先生が診てくれます。おもちゃなどを使って、実際にどのくらいまで動けるかを評価しているようです。

親にも「はいはいできるか?立てるかなど?」質問されます。とても優しい、フレンドリーな先生でした。

この1年の間に作った装具、短下肢を持参し使用方法、装着時間、タイミングなどの確認もしましたが、現在の使用方法で合っていると回答いただき、また今後必要なセラピー、療育などについても相談にのっていただきました。

結果、今はやれていないOT(作業療法)の開始を勧められたので、娘に適した療育ができる場所を探そうと思います。

前述のバイン先生、また他の先生方もそうですが、先生から一方的に質問したり、評価するだけでなく、必ず親に対して「何か聞きたいことはないか?」と聞いてくれるので、親としては非常にありがたいです。あくまで、疾患研究と治療薬開発のために研究に参加しているのですが、うちだけでなく他の家族が継続して参加するモチベーションにもなっているのでは?と感じました。

2024年8月17日 海外患者会参加報告④:研究参加(Natural History study)
2024年8月17日 海外患者会参加報告④:研究参加(Natural History study)

3Dフェイシャルイメージングは患者だけでなく、兄弟、両親ともに参加します。

HNRNP疾患は疾患ごとに顔の特徴があると言われているので、それを科学的に評価するための検査です。

非侵襲な検査で、画面を数十秒ほど見るだけで測定可能です。また、同時に身長と体重、頭囲についても計測、または聞かれました。下記の写真は兄弟の検査時のものですが、数秒でPC上に3Dの顔が作成されていました。

2024年8月17日 海外患者会参加報告④:研究参加(Natural History study)
2024年8月17日 海外患者会参加報告④:研究参加(Natural History study)

最後、生体サンプル(血液、尿、唾液、皮膚など)の提供です。こちらはCOMBAINED BrainSIMONS SEARCHLIGHTという希少疾患、遺伝子関連の神経発達障害、自閉症などを研究している非営利の組織によって行われています。

提供は全て任意です。一度提供すれば完了(皮膚、口腔内細胞など)のものと可能であれば、毎年、提供を求められるものがあり血液は毎年です。昨年は、患者である娘とコントロール群として兄弟の血液を提供しましたが、今年は娘と母親である私の血液をコントロール群として提供しました。

2024年8月17日 海外患者会参加報告④:研究参加(Natural History study)
2024年8月17日 海外患者会参加報告④:研究参加(Natural History study)

また、提供前にWEBのデーターベースにログインして同意と、いくつかの質問(妊娠中、出産時の状況など)に答える必要があります。

定期的に更新が必要です。会場で、COMBINED Brainを創設したBichell博士にお会いし、お話しましたが、非常に穏やかで優しい方です。

会議でも講演されていましたが、末のお子さんがアンジェルマンシンドロームと判明した後に仕事を辞め大学に戻り、神経学のPhDを取得し、アンジェルマンシンドロームの研究を進めた後にCOMBINED Brainを創設したとのこと。そのような経験から、他の希少疾患の親がそのような多大な労力を割かなくても、研究に参加できるようなプラットフォームを開発いただいたのだと、講演を拝聴して思いました。

このように、たくさんの研究者と海外患者会の方々の多大な尽力のもと行われ、確実に治療薬開発につながっているNatural History Studyに参加できて嬉しく思っています。娘は現在のところ唯一の日本人の症例です。また数少ない、アジア人の一人だと思います。研究に少しでも貢献できたら、また日本人を一人でも登録することで、日本とのつながりを作れたらとの思いで参加しました。

日本では、患者が登録するタイプのレジストリ研究の登録率が非常に低い、と耳にしたこともあります。確かに、数多くの質問にWEBであろうと定期的に答えていくのは、希少疾患児、障害児の育児をしながらは負担が大きいと思います。

ただ、一番不足しているのは、時間ではなくで「理解」なのではないか、と思います。

研究は何のために行われているのか、何が目標なのか、どのような可能性があるのか、患者家族は何のために研究に参加するのか、誰がどうやってどれだけの時間と労力をかけて作ってくれたのか、「理解」することが一番重要で、そのための対話の機会を作ることが大事だとこの会議を通して思いました。

4回に渡り報告してきた海外患者会参加報告ですが、以上になります。読んでいただきありがとうございました。

2024年8月15日 海外患者会参加報告③治療薬開発(FDAが臨床試験開始を承認!)

  学会  

HNRNPH2関連のバイン症候群については、治療薬の開発が進んでいます。

この会議が終了した直後、FDAがn-Lorem財団提供のASO(アンチセンスオリゴヌクレオチド)医薬品に対するN of 1+臨床試験の開始を承認しました。

この試験は2024年9月から開始される予定です。

詳細については、こちらのバイン先生によるアナウンス動画(英語)をご覧ください。

2024年年始には、n-Lorem財団による臨床試験が年内に開始される見込みが立ち、1例での投与が予定されていましたが、さらに2例の追加が決定し、N of 3試験としてスタートすることになりました。

この会議では、n-Lorem財団の臨床開発担当であるローレンス博士から、患者家族に向けて、n-Loremの紹介と、具体的にどのようなプロセスで臨床試験が開始されるのかについて、分かりやすく説明がありました。

まず、n-Lorem財団とは、ASO医薬品のパイオニアであるIONIS製薬会社の創立者が2020年に設立した財団で、非常に希少な疾患患者のために、オーダーメードでASO医薬品を開発し、生涯にわたり無償で提供することを目的とした非営利機関です。この財団は寄付金や助成金で運営されています。

通常の臨床試験では、疾患と薬剤が決まってから治験に参加する患者を募集しますが、n-Loremは、超希少疾患の患者が先に申請を行い(実際には患者の主治医などが行います)、その後、その患者の遺伝子変異に合わせてASO医薬品を開発するという順番になっています。

これは、まさに究極の個別化医療です。また、この治療薬は無償で患者に提供されます。

希少疾患患者は、その患者数の少なさから、一般の製薬会社による開発では採算が取れず、治療薬が開発されないという現状がありますが、n-Lorem財団はそのような社会課題を解決するための素晴らしい取り組みです。

ASO医薬品は、通常の医薬品とは異なり、短期間かつ低コストで創薬が可能であること、また、2021年にFDAがASO医薬品に関するガイドラインを発表したことにより、FDAへの申請も短期間で行えるようになったことが、n-Loremの活動を可能にしています。

ASO医薬品についても簡単に説明がありました。細胞内では、DNA→RNA→タンパク質という順番で生成されます。

従来の医薬品はタンパク質をターゲットにしていましたが、タンパク質は非常に複雑な構造をしているため、時間がかかります。一方、RNAは4つの塩基からなるシンプルな構造であるため、短期間で済むのです。

具体的には、従来の医薬品では10年以上かかるところ、ASO医薬品の場合、通常なら2年以内に400~600の候補の中から1つのASOを選び出し、見つかったらGLPに従った動物実験で毒性を検査し、GMPに準拠して治療薬を製造します。その後、FDAにIND(治験開始届)を申請し、承認されたら臨床試験が開始される手順です。

HNRNPH2に関するASO治療薬の作用機序は、変異したHNRNPH2をASO治療薬で抑え、誤ったタンパク質の生成を止めることです。

さらに、H2を抑制することで、正常なH1が代わりに増え、正常な機能が回復するという仕組みです。HNRNP遺伝子ファミリーは互いに関連していることがわかります。

ちなみに、n-Lorem財団はこれまでに18件の疾患を申請し、そのうち14件が承認され、12人の患者に治療薬を提供しました。5人の患者が臨床的にベネフィットがあったと評価されており、他の患者についてはまだ評価に時間が必要です。

HNRNPH2における治療のゴールとしては、「運動機能改善」「てんかん発作予防」「病勢進行抑制」が挙げられています。ただし、詳細は患者ごとにその表現型や症状に応じて治療目標を設定し、個別のプロトコールが作成される予定です。

評価項目については、他の治験と同様にベースラインとスケジュールに従い、バイオマーカー(血液検査、MRI、脳波検査)やその他の評価を行います。そのため、Natural History Studyのように他の患者も含めたバイオマーカーのデータがあることは非常に重要であると話されていました。

実際の投与はコロンビア大学でバイン先生によって行われます。最初の3ヶ月は毎月投与(投与方法は脊髄注射)、その後は12週間ごとの投与です。投与前日に入院し、投与後24時間は評価のため滞在する必要があります。

なお、治療薬は無償で提供されますが、臨床試験にかかるコスト(管理費用、評価のための検査費用、入院費用など)や、患者家族の渡航費や滞在費についてはn-Lorem財団からの提供はありません。そのため、コロンビア大学もできる限り協力してくれるそうですが、患者会が資金を募っています。

こちらから、YBRPに寄付ができます。ぜひご協力をお願いします。

また、St Jude小児病院でも、ASO医薬品を研究・開発していて、こちらのJ Clin Invest 2023に掲載された論文「hn RNPH2関連の神経発達障害のマウスモデルがHnrnph1の遺伝的補償のメカニズムを明らかにした」の1st AuthorのKorff博士からの発表もあり,前述しましたが、マウスの実験結果、HNRNPH2を完全にノックアウトするとHNRNPH1が補足的にH1が増加すること、その機序から、マウスにASOを投与すると、運動能力やてんかん発作抑制にはいい結果が出たとお話しされていました。非常に期待ができると思います。

2024年8月15日 海外患者会参加報告③治療薬開発(FDAが臨床試験開始を承認!)

当日の講演の様子

2024年8月13日 海外患者会参加報告②講演:各疾患の専門医から

  治療薬開発  

HNRNP疾患の第一人者の先生方の講演を拝聴することができました。

臨床の先生だけでなく基礎研究者の先生、バイオ関連のベンチャー企業、研究機関の科学者も来られていて、そのような専門医の先生方が患者家族の前で疾患について、研究成果、また研究に参加する意義や、その重要性を分かりやすくお話しいただきました。

このように、当事者である患者家族が専門的な内容を分かりやすく聞く機会があることで、疾患、また研究に参加することの意義を正しく「理解」することで積極的な活動と、研究者とのコラボレーションを可能としているのだと思います。

全てのHNRNP疾患を専門としていて、2021年のGenome Medicineに掲載された「HNRNP遺伝子の稀な有害な変異は共通の神経発達障害をもたらす」の1st AuthorでHNRNPファミリー財団の共同設立者でもある、シアトル小児病院のマディー・ギレンタイン先生からHNRNP疾患全体に関する遺伝子関連のご講演がありました。

2024年8月13日 海外患者会参加報告②講演:各疾患の専門医から

講演の写真

2024年8月13日 海外患者会参加報告②講演:各疾患の専門医から

マディー・ギレンタイン先生と一緒に

2024年8月13日 海外患者会参加報告②講演:各疾患の専門医から

患者会プログラム演者の略歴より(日本語に翻訳)

HNRNPKの遺伝子疾患であるAu-Kline症候群の遺伝子を同定し、Au先生と共著で論文出されたKline先生よりHNRNP疾患全体の症状などの臨床的な特徴のご講演を拝聴いたしました。

2023年にニューヨークで開催された第1回HNRNPファミリー財団のミーティングの振り返りから、各疾患ごとの特徴をお話しくださいました。

全疾患に全て共通するのは知的障害/発達遅延、てんかん発作などの神経学的問題、筋緊張低下、骨格の特徴/問題です。また、一部は、疾患ごとの顔の特徴があったり、泌尿器疾患、心疾患などの問題もあります。

興味深かったのは、各疾患ごとに初めての歩行と発語の平均年齢に言及されていました。歩行に関して H2:3歳、K:3.5歳、U :2.7歳、Q(SYNCRIP):16ヶ月 発語に関して H2:最小限 K:2.5歳 U:2.6歳 Q:16ヶ月と言われていました。

今後は、H2がYBRP主導で先行していますが他のHNRNP疾患も世界的にNatural History Study(自然史研究)を行い、生体サンプルを集め、そこから疾患研究、治療薬開発を目指すと講演されていました。

2024年8月13日 海外患者会参加報告②講演:各疾患の専門医から

講演中の写真

2024年8月13日 海外患者会参加報告②講演:各疾患の専門医から

患者会プログラム演者の略歴より(日本語に翻訳)

また、疾患ごとの分科会で、同じくHNRNPK Au-Kline症候群の発見者で、HNRNPKのGene Reviewの著者であるAu先生と前述のkline先生から、患者家族に向けてNatural History Studyのデーターの発表、HNRNPKの基礎研究者のPost先生からHNRNPKのマウスモデルについての講演がありました。

当日、会場でAu先生とKline先生、Post先生とも直接ご挨拶させていただきお話しいたしましたが、とても親切で親しみやすい先生方でした。

2024年8月13日 海外患者会参加報告②講演:各疾患の専門医から

HNRNPファミリー財団の代表のレイラさん、Au先生と一緒に

2024年8月13日 海外患者会参加報告②講演:各疾患の専門医から

患者会プログラム演者の略歴より(日本語に翻訳)

HNRNPU神経発達障害のHNRNPUの遺伝子を最初に同定した一人でHNRNPUのGene Reviewの著者でもあるイギリスから来られていたMeena Balasubramanian先生からも同様にHNRNPUの患者さんに向けてNatural History Studyのデーターの発表をされました。

Meena先生とも直接ご挨拶させていただきましたが、とても親しみやすい先生でした。日本の状況や、日本のUの患者さんに非常に興味を持っていただきました。

2024年8月13日 海外患者会参加報告②講演:各疾患の専門医から

公演中の写真

2024年8月13日 海外患者会参加報告②講演:各疾患の専門医から

患者会プログラム演者の略歴より(日本語に翻訳)

HNRNPH2 、別名バイン症候群を2016年に遺伝子を同定し、こちらの論分で報告されたBain先生の講演を拝聴させていただきました。

HNRNPH2の場合はYBRPの協力で他疾患よりも先行して2021年にNatural Historyの論文も出ていますが、その著者であり、他疾患と同様にGene Reviewの共著者です。

2024年8月13日 海外患者会参加報告②講演:各疾患の専門医から

患者会プログラム演者の略歴より(日本語に翻訳)

Bain先生からは、Natural History Studyの最新研究報告がありました。HNRNPH2は2016年にBain先生が6人のH2の女性を報告し、その遺伝子を同定されてから、翌年からYBRPとともに活動されているので8年の歴史があります。2016年は6人でしたが2023年末には22カ国に広がっているそうです。

また、次回に詳しく治療薬の開発状況について記載しますが、その活動の成果としてN of 1+の臨床試験がFDAに承認され今年からスタートします。

下記のバイン先生の講演の写真の図が分かりやすいのですが、患者から、遺伝子のvariant(変異タイプ)や臨床的特徴、重症度、生体サンプルや家族や介護者が何に一番関心があるか?(患者中心アウトカム)を収集することが非常に重要です。治療薬開発の基盤となるデーターとなります。

2024年8月13日 海外患者会参加報告②講演:各疾患の専門医から

講演中の写真:スライド希少神経疾患治療薬開発のアウトラインについて

具体的な研究項目として、遺伝子の変異のタイプ(variant)によって重症度に違いがあるか?特にNLS内と外での比較はどうか?を研究されています。

2024年8月13日 海外患者会参加報告②講演:各疾患の専門医から

J M Bain Neuro Genet 2021 Figure1より引用 多くの変異がNLSの中にあることが確認されているが、NLS外の変異も稀に存在する。

実際、重症度の違いは全く同じvariantでも存在するので、他にもX染色体の不活化、メチル基パターン、他のバイオマーカー(血液、唾液など)も合わせて検討されているそうです。

コロンビア大学の他の診療科、基礎研究者(Ricupero先生)と協力して脳波パターン(Pini 先生)や整形学的問題についても検討されています。また、SIMON Searchlight 、COMBINED Brain、St Jude病院などの多数の研究機関との協働されているそうです。

また、iPS細胞を活用した研究についてコロンビア大学のRicupero先生とCoreno先生からわかりやすくどのような研究室で研究を行なっているかの講演も翌日ありました。

また、患者家族の関心ごとについても報告されていて、「コミュニケーション、不安感、てんかん発作」がTOP3に上がるそうです。年齢でも違いがあり18歳以下はコミュニケーションが上位ですが、18歳以上だとコミュニケーションもそうですが、それよりも骨格、整形学的問題などが上位になり年齢とともに変わってくるという結果も報告されていました。

こちらは、コロンビア大学の研究者とYBRPのコアメンバーとの写真です。患者家族と多くの専門家が協力しあい、素晴らしい成果を出していると思います。このような活動は他の遺伝子疾患においても理想的なロールモデルとなると、先生方は皆、口を揃えてお話しされていました。

2024年8月13日 海外患者会参加報告②講演:各疾患の専門医から

コロンビア大学の研究者の先生方

2024年8月13日 海外患者会参加報告②講演:各疾患の専門医から

YBRPのコアメンバー

ただ、後述しますがNatural History Study(患者の自然経過を見る研究)の評価のスケジュールと重なったり疾患ごとの分科会の時間もあったので下記に記載している全ての講演を聞くことはできませんでした。拝聴できなかった分は主催した海外患者会の方から後日、講演動画がUPされるのを待ちたいと思います。

2024年8月11日 海外患者会参加報告① 概要(2024 HNRNP Conference&family meeting)

  治療薬開発  

2024年7/28-7/30の3日間に渡って、アメリカ シアトル近郊で開催された海外患者会会議に参加してきました。

シリーズで投稿していきたいと思います。会の概要からご紹介します。まず、会場はシアトル国際空港やシアトルダウンタウンから車で30分くらいの郊外に位置する「Hilton Garden inn Issaquah」で開催されました。自然豊かで近くにサマミッシュ湖などがあります。

海外の患者会のミーティングの開催地は家族がバケーション兼ねてこれるようなリラックスできる環境が多いと思います。

講演は毎日15〜16時ころには終わるので、そのあとは観光に行ったりゆっくり過ごすことができます。

2024年8月11日 海外患者会参加報告① 概要(2024 HNRNP Conference&family meeting)
2024年8月11日 海外患者会参加報告① 概要(2024 HNRNP Conference&family meeting)

主催者は海外患者会の2団体です。HNRNPH2の患者会であるYBRP(Yellow Brick Road Project)と全てのHNRNP疾患を対象とした患者会のHNRNP ファミリー財団です。YBRPは設立が2018年なので、アメリカ以外にもヨーロッパでも昨年からミーティングを開いており、患者会メンバーも世界中にいます。HNRNPファミリー財団は2023年に設立したばかりなので、アメリカがメインです。

当会は両方の団体の日本地区の担当委員、international delegate,Japanを務めています。プログラムにも記載があります。

また、最近報告されました論文「hnRNPs: roles in neurodevelopment and implication for brain disorders」P. Tilliole et al Front. Mol Neurosci. 17 July 2024にもHNRNPファミリー財団とともに、当会(HNRNPJapan)の記載をいただき、ホームページも引用いただいています。

2024年8月11日 海外患者会参加報告① 概要(2024 HNRNP Conference&family meeting)

プログラムの表紙、詳細の内容はこちら

2024年8月11日 海外患者会参加報告① 概要(2024 HNRNP Conference&family meeting)

www.wade.photo

参加者の集合写真(YBRP&HNRNPファミリー財団、研究者)

開催費用は主に患者会がファウンドレイジング、寄付金を集めて開催しています。他にスポンサーも付いていますが、患者会が主です。

その寄付金の中から患者会が会場費など負担しています。参加家族は、滞在費・会場までの交通費は各自負担しますが、患者会割引価格が適応され、通常よりかなりの割安で泊まれます。

また、患者会が朝食と昼食ブッフェ、会議中の軽食・コーヒーを参加者に無料で提供してくれますし、前日の夜、2日目の夜は患者会による懇親会なども用意して頂きました。また、子どもや家族が遊べるプレイルームを用意されていました。きょうだいがいる家庭にとってはありがたいです。講演会場は家族が子どもと一緒に参加でき、後ろで子どもが遊んでていても大丈夫でした。そのような配慮はありがたいですね。

2024年8月11日 海外患者会参加報告① 概要(2024 HNRNP Conference&family meeting)

講演会場の様子、おもちゃで子どもと遊びながら聞ける

2024年8月11日 海外患者会参加報告① 概要(2024 HNRNP Conference&family meeting)

プレイルーム、他TVゲームなどもあり、きょうだいが退屈せずにすむ

また、患者会から受付時にこれらのグッズがプレゼントされます。とてもおしゃれで可愛いですよね。

海外の患者会はグッズだけでなく、ウェブサイトやSNSもおしゃれで一般の人が身近に感じることができるスタイルにしています。

そのスタイルは個人的に大いに賛同しています。参加している人、見た人が明るい気持ちになりますね。

2024年8月11日 海外患者会参加報告① 概要(2024 HNRNP Conference&family meeting)

YBRP:マグカップ(コーヒーパック1袋付き)、ブレスレット、リボン、トートバッグ、参加者の写真たて、USBコネクター、ステッカー、プログラムホルダー、Tシャツ

2024年8月11日 海外患者会参加報告① 概要(2024 HNRNP Conference&family meeting)

HNRNPファミリー財団:タンプラー、コーヒーパック1袋、メガネ拭き、トートバック、Tシャツ(親子)

会議の内容は大きく分けて二つ

講演:各疾患や治療薬開発の第一人者の研究者、Gene Reviewや論文の1st Authorの先生方から、患者家族にも分かりやすく最先端の研究発表が行われます。もはや学会です。臨床医・基礎研究者・バイオベンチャー・製薬会社・研究機関、セラピスト、ソーシャルワーカーなど多種多様の専門家が一堂に介して患者家族と同じ目線で対話します。

Natural History Study(自然史研究)の実施:会議中に同時進行で行われます。各家族に個別にスケジュール表が患者会を通して渡されます。家族は時間になると講演会場を抜けて評価が行われる部屋に自ら向かいます。研究について詳しくはこちらのClinical Trials govの記載から

では、次回は内容について報告いたします。

2024年7月26日 海外患者会ミーティング参加します

  患者会  

2024年7月26日 海外患者会ミーティング参加します

7/28-7/30にアメリカシアトルで開催される、海外患者会合同ミーティングに参加します。

幸いにも今年はキリン福祉財団が渡航費を半額ほど支援してくださいます。

YBRP(HNRNPH2の患者会)とHNRNPファミリー財団(全てのHNRNP疾患対象の患者会)の初の合同ミーティングです。

疾患別に分かれるパートもあれば、合同のセッションもあります。詳細はアジェンダをご確認ください。

今年はHNRNPH2の治療薬のN of 1 臨床試験もアメリカで開始になりますし、最新の研究報告や、昨年初めて登録したNatural History Studyのフォローアップがあります。

今年も、生体サンプル(血液、尿など)の提供に事前にZoomで同意しています。

また、初めて会う患者家族や研究者の方もいますのでとても楽しみにしています。報告は帰国後(8/4予定)落ち着きましたら、こちらでまたはSNSで行います。

アジェンダ

2024-H2-US-Conference-Family-Meeting-Final-Program

2024年7月26日 IRUDキックオフミーティングで講演しました

  IRUD  

先週、IRUDキックオフミーティングにお招き頂き、患者家族の立場からお話しさせて頂きました。

たくさんの先生方の前で(ご挨拶された先生がおっしゃるには100人以上参加されてるとのこと)緊張しましたが、たくさん質問頂き、また、その後もお声掛け頂きました。

当会のような超希少疾患にとって非常に貴重な機会です。ありがとうございました。

2024年6月24日 初めて主催ハイブリッドイベントを行いました!

  イベント  

2024年6月24日 初めて主催ハイブリッドイベントを行いました!

6月22日(金)に「知ろう!つながろう!超希少疾患〜HNRNP関連神経発達症〜」1st HNRNP JAPAN meeting in Osakaを開催しました。

当会初めての主催イベントで、初めて対面で同じ患者家族(5家族)と会いました。

オンラインでの参加(3家族、他一般視聴参加者53人)も多数頂きました。終了後のアンケートにもたくさんの方が回答いただきありがとうございました。今後の企画、運営の参考にさせていただきます。

第1部医療セミナーで、講演1では国立精神・神経医療研究センター伊藤雅之先生より「希少難病の研究とは」という演題でご講演いただきました。

当会の公式Youtubeチャンネルに動画をUPしております。こちらから

伊藤先生は2024年3月よりHNRNP疾患も加えて頂きました、厚生労働省難治生疾患政策研究事業「レット症候群とその周辺疾患の臨床調査研究」研究班の班長をされており、現在進行形でHNRNP疾患の患者の全国調査を行っていただいています。

現在のところ途中報告の段階ですが、国内では遺伝子検査で確定診断がついている患者数は約30弱で、推定でも約30〜50人だろうとのことでした。

そして、地理的には関西地方が抜きん出て患者数が多いとのことでした。

HNRNP疾患の患者さんはほとんどが、突然変異なので、遺伝子検査で診断がついている患者が関西に多いだけで、全国で、実際患者数のばらつきはないはず、と言われていました。当会といたしましては、診断の普及にとつめていきたい思います。また、疾患として、小児慢性特定疾患、指定難病になるにはどのような手順で進むのか、必要な調査とは何かを詳しくお話頂きました。

2024年6月24日 初めて主催ハイブリッドイベントを行いました!

講演2では大阪母子医療センターの岡本伸彦先生より「HNRNP疾患など希少疾患の臨床と研究」という演題でお話しいただきました。

大阪母子医療センターは現在、国内でHNRNP疾患の症例数が一番多いご施設です。他にも非常にたくさんの遺伝子関連の希少疾患を見ておられていて、IRUD参加数も全国で一番多いそうです。

また当会の対象疾患である、HNRNPK関連遺伝子疾患はAu-Kline症候群とも言われますが、岡本先生のお名前を冠した別名Okamoto症候群とも言われています。遺伝子を同定したのがカナダのAu先生とKline先生ですが、その前に岡本先生が疾患の特徴としてご報告されていてOkamoto症候群と世界的にも認められています。Okamoto症候群についてもお話しいただきました。当会にもHNRNPK遺伝子関連のOkamoto症候群、(Au-Kline 症候群)の患者さんがおられますので、第一人者から岡本先生のご講演は非常に勉強になりました。HNRNP疾患はその疾患ごとに特徴的な顔貌があると言われますが、岡本先生はOkamoto症候群(HNRNPK)は顔を見たら分かるそうです。

また他にもHNRNPUの患者さんも特徴的だと言われていました。HNRNPH2(バイン症候群)に関しては特徴的な顔貌はそうでもないそうですが、HNRNPH2は患者会の支援でアメリカで治療薬が開発されていますが、HNRNPH2のモデルマウスを使った論文もご紹介されていました。

第2部では患者家族と医療者の対話の時間でした。

まず海外の研究者、コロンビア大学HNRNPH2の第一人者のバイン先生とiPS細胞で治療薬の研究をしている同大学のリクペロ先生、HNRNP疾患全体の研究をしているシアトル小児病院のギレンタイン先生、HNRNPファミリー財団の代表、イエロー・ブリック・ロード患者会の代表からのメッセージビデオ動画を見た後に、「困りごと、望むこと」についてみんなで話し合いました。

率直に困り事や望むことについて患者家族から話し、先生方からも貴重なご意見いただきました。非常に闊達な議論が行われました。まとめといたしましては、下記のように、私たちの困りごとで一番多かったのは「てんかん発作」で一番多くの家族が望んでいることは「話せるようになってほしい」でした。

超希少疾患において、このような患者家族の意見・経験は非常に貴重ですし、また海外ではpatient centerd outcomesと言われ、治療薬開発の前に患者家族が何に困っていて、何を一番望んでいるのか、をヒアリングし、それを元に治療薬開発の設計がされます。昨今、日本でもPPI(患者市民参画)と言われて、患者と研究者との対話が望まれています。当会の意見として広く伝えていきたいと考えています。

2024年6月24日 初めて主催ハイブリッドイベントを行いました!
2024年6月24日 初めて主催ハイブリッドイベントを行いました!
2024年6月24日 初めて主催ハイブリッドイベントを行いました!

最後、集合写真を撮り、懇親会を楽しみました。超希少疾患の私たちが日本で初めて対面で会うことができました。まだまだ話し足りないという意見もいただくほど、盛会でした。まだ、全くの未定ですが来年も開催したいと思います。ご参加いただいた皆様本当にありがとうございました!

2024年6月4日 小児神経学会出展&研究班会議参加報告

  学会  

5/30-6/1第66回小児神経学会 出展報告

名古屋国際会議場で開かれた第66回小児神経学会学術集会にブース出展しました、

たくさんの先生方がブースにお立ち寄り頂きました。ありがとうございました。

足を運んでいただき、同様の患者さんを診ておられる先生から、近いところを研究されている先生、「知らないので〜」と声をかけてくださる先生がたくさんきて頂き、本当に出展して良かったと思いました。

また、この度、当会は厚労省研究班「レット症候群とその周辺疾患」に新たに追加いただきました。会期中に、レット症候群、MECP2重複症候群、CDKL5 症候群、FOXG1症候群、HNRNP神経発達症の5疾患合同研究班発足会議,にも参加させて頂き、貴重なご意見賜りました。

HNRNP疾患は2024年3月から全国患者調査中です。現在まだ調査票回収中の(半分強)の途中経過でありますが、日本には推定約30名の患者がいる、とのこと。 (24名 確定診断 >7名 疑い)

診断された患者さま、ご連絡お待ちしております。

厚労省研究班は指定難病/小児慢性特定疾患をとること、指定難病における研究など行政的、社会的側面が第一の目的です。

当会はまだ、どちらも取れていません。研究班の先生方と協力して、小児慢性特定疾患、そして指定難病を目指していきたいと思います。

当会のような、認知度が非常に低い疾患にとっては、行政的な制度に組み込まれる、その支援は非常に大きな助けになると思います。

また、今後、研究班の方でもシンポジウムなども企画検討中です。

研究班が同じ患者会以外の他の患者会のみなさまともお話しして、ブースの飾り方、アイテム、パンフレットや活動の方法なども教えて頂きました。

非常に勉強になりました、集合写真撮りました。

他にも助成金を採択いただきましたキリン福祉財団の年代さんや、会社の同僚がブースの応援に来てくれました!

みなさん、ありがとうございました。

2024年5月25日 第66回小児神経学会学術集会ブース出展します

  学会  

2024年5月25日 第66回小児神経学会学術集会ブース出展します

2024年5月30日(木)~6月1日(土)に名古屋国際会議場で行われる、第66回小児神経学会学術集会に患者会ブース出展をします。

学会については詳しくは学会HPから

患者会ブースの展示会場は下記です。

▪展示会場:1号館2F センチュリーホールホワイエ/2号館2F ロビー

また、会期中に開かれる厚生労働省難治性疾患政策研究事業「レット症候群とその周辺疾患の臨床調査研究」の班会議にも患者会として当会も他の関連の患者会の皆様(レット症候群、MECP2重複症候群、CDKL5症候群、FOXG1症候群)とともに参加いたします。

学会にご来場の先生方はぜひ、ブースにお立ち寄りいただければ幸いです。3日間とも参加します。(初日はお昼前頃から)

お待ちしています。よろしくお願いします。

本学会用に新しく作成した三つ折りパンフレットはこちら

HNRNP三つ折りパンフレットFIX(6)

2024年4月20日 主催イベント6/22(土)「知ろう!つながろう!超希少疾患」

  イベント  

2024年4月20日 主催イベント6/22(土)「知ろう!つながろう!超希少疾患」

当会初めての主催イベントを行います。

「知ろう!つながろう!超希少疾患〜HNRNP神経発達症〜」

日時:6/22(土) 14:30~17:10

場所:ビッグアイ国際障害者交流センター中研修室(大阪府堺市南区茶山台1-8-1)

第1部 医療セミナー 14:30-15:50 ハイブリット開催 現地受付 14:00〜

WEB視聴はどなたでも視聴可能です。開始までにこちらからご登録ください

*zoomから視聴URLが自動送付されます

14:30-15:00講演①「希少難病の研究とは」国立精神・神経医療研究センター病態生化学研究部 特任研究室長 伊藤雅之先生

15:10-15:40講演②「HNRNP関連疾患など希少疾患の研究と臨床」大阪母子医療センター遺伝診療科主任部長 岡本伸彦先生

第2部 ワークショップ 16:10-17:10 関係者限定 ハイブリッド開催

患者家族や患者家族に関わりのある方に限ります。お申し込みはこちら

(申し込みは6/7まで、患者家族の方は患児、きょうだい児、の託児も可能、遠方からの現地参加は会から交通費の補助があります)

「みんなで話そう!超希少疾患のHNRNP疾患の私たちのこと、困りごと、望むこと」

17:30-懇親会(現地参加のみ)

お問合せ HNRNP疾患患者家族会 鈴木歌織 ksuzuki@hnrnpjapan.org

2024年4月17日 令和6年度「キリン・福祉のちから開拓事業」に採択されました

  助成金  

2024年4月17日 令和6年度「キリン・福祉のちから開拓事業」に採択されました

当会がキリン福祉財団の助成金令和6年度「キリン・福祉のちから開拓事業」に採択されました。

発足まもない団体ではありますが、今後の発展性をご評価頂いたとのこと、非常に嬉しく、また感謝申し上げます。

4/11に当会の代表、副代表の二人でオンライン贈呈式に参加してまいりました。

いろんな活動をされている他の団体の方(患者会だけでなく広く福祉の団体が対象)との交流も非常に勉強になりました。

助成事業 「超希少疾患HNRNP疾患の治療の実現と生活の質の改善に貢献」するために、具体的には

A)国内学会 B)主催イベント C)海外患者会ミーティング参加 の3本柱に使わせていただきます。

2024年4月2日 4/23(火)10:00~オンラインお話し会

  お話し会  

2024年4月2日 4/23(火)10:00~オンラインお話し会

2ヶ月に1回のオンラインお話し会を開催します。患者家族限定、参加自由、出入り自由、カメラオンオフ自由、テーマはなし気軽に聞いてみたいことを話してみましょう。新規に診断された患者さんもぜひ、ご参加ください。

申し込みは、SNSのDMや公式ラインアカウント、HPのお問合せ、下記メールアドレスまでお願いします。こちらのTOPページのアイコンからまたは、下記の公式ラインアカウントのQRコードから。

現在はライングループでそのままビデオ通話していますので、患者家族のライングループに招待します。

連絡先:ksuzuki(at)hnrnpjapan.org(at)は@に置き換えてください。

2024年3月30日 希少難病検索サイトに当会も掲載されました

  メディア  

2024年3月30日 希少難病検索サイトに当会も掲載されました

小児難病希少疾患検索サイトに当会の疾患、HNRNP疾患も掲載されました。先天異常症の中にHNRNP関連神経発達症として掲載されています。

詳しくはこちら

こちらのサイトは、かかりつけの医師を専門医に繋ぐ目的で作られたサイトですので、医療機関への問い合わせは病院からに限りますが、閲覧・検索は患者さんも歓迎とのこと。また、当会のような、超希少疾患、指定難病や小児慢性特定疾患以外の疾患も掲載されています。そのような疾患で日本語のサイトは貴重です。

また、当会も希少疾患検索サイト検討委員に患者会として参加させていただいています。

早く専門医に繋がり、診断を求める、非常に困難な旅路が少しでも短くすむことを願っています。


2024年3月23日 Yahooニュースで当会の記事が配信されました

  メディア  

2024年3月23日 Yahooニュースで当会の記事が配信されました

共同通信社の取材を受け、yahooニュースなどで記事が配信されました。

当会の代表の診断、患者会発足までの経緯や保育園、医療機関、JPAさんなど多くの方々に取材いただいています。

記事はこちらをクリック

遺伝カウンセリング学会で共同通信の岩村記者にお声かけいただきまして、取材いただきました。

HNRNPH2の日本人患者(こちらのHPのランディングページの子)の診断に至るまでの経緯、患者会発足の経緯、海外患者会についても詳しく記事にしていただいています。ありがとうございました!

2024年3月1日 小児希少難病検索サイトセミナー

  イベント  

2024年3月1日 小児希少難病検索サイトセミナー

医師向けの希少疾患検索サイトオープン記念してセミナー動画配信がスタートしました。

当会も患者会として、希少疾患検索サイト委員に参加させて頂いており、セミナーでも、部会1パネルディスカッションのパネラーとして、患者会制作作品に動画で参加させて頂きました。

希少疾患の患者家族の立場から「診断がつくということの重要さ」についてお話ししています。

視聴はこちらから

当会のこちらのサイトも掲載頂く予定(準備中、近日掲載)です。

先生方に見て頂き、希少難病の患者家族を専門施設、専門医につなげて頂き、診断、適切な治療、ケア、患者会につながりますように。

希少疾患の場合、日本語の情報がほとんどないことが多く、貴重なサイトだと思います。ご覧頂ければ幸いです。

2024年2月8日 3/15鳥取大学IRUD勉強会

  イベント  

2024年2月8日 3/15鳥取大学IRUD勉強会

第33回鳥取大学IRUD勉強会で登壇させていただきます。

3月15日(金) 講演 17:30-18:50 意見交換 18:50-19:00

確定診断がつく前、診断ついてから患者会設立の経緯、活動を当事者家族の視点でお話させていただきます。

一緒に登壇させて頂く、JPAの辻さんは娘が超希少疾患の確定診断がついて間も無く、患者会を立ち上げる前に相談に乗っていただいて、非常にお世話になっている方です。以前、JPAさんがされているスタジオふらっとにも出演させていただきました。こちら

とても嬉しく思います。

また、このような貴重な機会を頂きましたことを御礼申し上げます。

詳細はこちら

2024年1月25日 イベントのご案内(ハイブリッド開催)

  イベント  

2024年1月25日 イベントのご案内(ハイブリッド開催)

1st アナウンスメント(開催告知・日時・場所)です。

当会も初のイベント開催します。詳細は追って報告します。

【日時】6/22(土)午後3:00〜頃予定
【形式】ハイブリッド
【内容】

  • HNRNP疾患について医療者のセミナー(詳細追ってUP、ZoomでLIVE配信予定)
  • ワークショップ/ディスカッション
  • 懇親会

【対象】
現地参加:HNRNP疾患患者家族、介護者、当事者と関わりのある方
WEB視聴:誰でもOK!事前登録制
(追って登録URL UP)

初めて対面で日本の患者会の皆さんと会うのを楽しみにしています。

お問合せは当会のSNSのDMやHPの問い合わせ、下記メールからお願いします

担当 鈴木歌織 ksuzuki(at)hnrnpjapan.org(at)は@に変更して送付願います。

2024年1月22日 オンラインお話し会のご案内

  お話し会  

2024年1月22日 オンラインお話し会のご案内

2/3(土)12:30ー14:30までオンラインお話し会をします。

同じ疾患の家族、保護者でゆるっとテーマを決めずにお話ししています。

参加自由、出入り自由、カメラオンオフ自由です。

現在はLINEグループのビデオ通話でそのままお話ししています。

HNRNP疾患のご家族、保護者、介護者の方でご参加希望の方はHPのお問合せから、

または患者会のSNSのDM、こちらのメールアドレス ksuzuki@hnrnpjapan.org

LINE ID 64530819 でご連絡お願いします。

2024年1月22日 海外患者会ミーティング開催決定

  海外患者会  

2024年1月22日 海外患者会ミーティング開催決定

HNRNP疾患の海外患者会のミーティング日程が決定しました。ヨーロッパミーティングは YBRP(HNRNPH2の会)主催で2024/5/1-2にフランスのシャントリーで開催されます。

ポスターに当会の患者の写真が使われています。日本人ですが・・。光栄です。昨年、アメリカミーティングに参加した時の写真です。

2024年1月22日 海外患者会ミーティング開催決定

そして、アメリカミーティングも開催が決定しました。今回は、当会が協力している二つの患者会、YBRPとHNRNP family foundationの合同です。2024/7/28-30にシアトル(HILTON GARDEN INN ISSAQUAH)にて開催されます。当会の代表も家族で参加予定です。Natural Historyの継続参加と最新の研究情報を聞くため、YBRPの皆さんとの再開、そしてHNRNP family foundationの皆さんとはまだ対面で会ったことがないのでお会いするのを楽しみにしています。

2024年1月17日 アメリカでHNRNPH2治療薬臨床試験開始予定

  治療薬開発  

年始に起こりました令和6年能登半島地震でお亡くなりになられた方々にお悔やみを申し上げるとともに被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。

年末年始にかけて、当会が協力して活動している国際的なHNRNPH2の患者会 Yellow Brick Road Project(YBRP)よりnewsが入ってきました。

アメリカの非営利財団で世界で患者数が30人以下のような超希少疾患のためにASO treatmentを開発して患者に提供しているn-lorem財団の協力でHNRNPH2の治療薬 ASO treatmentの臨床試験が年内に始まる予定であることが分かりました。

HNRNPH2の専門医であるコロンビア大学のバイン先生から患者会に向けてメッセージとオンラインでの説明、質疑応答の時間が設けられました。当会の代表も参加しましたので現在、分かっている情報を記載します。

  • 一人の米国在住の7歳の女児に投与予定
  • HNRNPH2の変異の型に関わらず効果が期待できる(動物実験の結果より)
  • 既存のASO treatmetと同様に脊髄注射で定期的な投与が必要(SMA治療薬のスピンラザを例に話されていた。)
  • プロトコールは現在作成中であるが、1ー2年間の期間を想定
  • 米国の施設要件をクリアし、また専門知識を持った臨床医(小児神経科医、腫瘍内科医など類似の手技に経験のある医師との説明)による投与が必要
  • n-loremは上記の臨床医からの申請を受け付けている

ここからは、私の感想にはなりますが、いち早く患者会に透明性高く、正直に誠意を持って説明したい、というバイン先生の真摯な姿に患者会の皆が厚い信頼を寄せていることがよく理解できました。また、投与予定の患者さんとご家族は、実際、私も昨年の夏にフロリダで開かれたAnnual meetingでお会いしたとても素敵なご家族です。

実際、ご家族も希望と不安が入り混じり、複雑な気持ちかと思いますが、透明性高く経過を情報共有するという勇敢な姿、そして、ご家族に対して世界中から激励のメッセージが届く様に感動を覚えました。

日本からも患者さんとご家族の生活がより良いものとなるように心からお祈りしています。

現在のところアメリカ以外の患者が臨床試験に参加可能かどうかは分からず、情報収集の段階です。引き続き、当会では情報収集し、日本語で情報を発信していきます。

仮に参加可能だとしても、渡航費や滞在費などの問題もあり、現実問題、参加は難しいとは現段階では感じていますが、治療薬の臨床試験が開始という非常に重要な第1歩であり、次に繋がると考えています。

下記は海外患者会 YBRPのプレスリリース全文(翻訳)です。

親愛なるHNRNPH2コミュニティ

ジェニファー・バイン博士が、非営利団体であるn-Lorem財団との協力により、パイオニアである患者さんに治験用ASOを使用した治療を行うというニュースは、私たちイエロー・ブリック・ロード・プロジェクト一同に、HNRNPH2患者さんの未来に対する大きな希望と興奮をもたらしました。

n-Lorem、バイン博士、そしてYBRPは、hnmph2に罹患している一人でも多くの患者さんを助けることに全力を尽くしており、FDAとの透明性を通して、要求事項との整合性を維持することに断固として取り組んでいます。

HNRNPH2の国際的な患者支援団体となるべく、2017年に研究を加速させるための活動を開始したとき、私たちはすぐにでも治療法が見つかるという期待を抑えるように言われました。

それからちょうど7年後、YBRPは、2016年にこの稀な遺伝的X連鎖性神経発達障害に関する最初の論文を執筆し、臨床面ではHNRNPH2の主任研究者であるジェニファー・バイン博士を最初の患者として含む患者をつなぐ役割を果たしたことに、強い達成感と感謝の念を感じている。

YBRPが結集した科学的ネットワークには、数年前からn-Loremが含まれており、私たちは、ナノ希少患者のためのASO治療開発分野における世界的専門家が率いる、このような寛大で思いやりのある非営利機関と提携できることを誇りに思います。

パイオニアとなる最初の1人の患者を紹介しても、この人生を変えるような症状を持つすべての患者を助けるというYBRPの当初の使命は変わらない。

つまり、実験的なn-of-1試験の多大な負担とリスクを受け入れてくれる先駆者が、私たちの中に存在しなければならないのです。

このプログラムと、開発中、そして願わくば治療中に得られるであろう情報によって、私たちがこの病気と治療の可能性について学ぶことは、私たちが1人だけでなく多くの人々を助けるために共に歩む、コミュニティ全体の助けとなることでしょう。

最初の探索的なASOを投与される勇敢な患者を紹介できることを光栄に思う:7歳のロージー・グレンちゃんです。

私たちは、このH2患者とその家族を、試験中に待ち受けているすべてのことに耐えるために必要な不屈の精神で包んであげましょう。ロージーの私たち全員への奉仕、希少疾患への奉仕、そして現代の医学全体への奉仕に感謝するばかりであろう私たちのコミュニティからの愛と支援、そして祈りを捧げましょう。

YBRPでは、この臨床試験の進展について、できる限り最新の情報をお伝えしていきます。ロージーの両親であるニコールとボビーは、n-Lorem臨床試験での経験について、できる限り私たちのコミュニティに情報を提供することを約束し、すべてのHNRNPH2患者の治療へのアクセスを支援する活動に従事するYBRPの警戒心を共有しています。

私たちはこの旅の中で、頂点を極めるマイルストーンに到達しました。HNRNPH2変異に関する最初の臨床試験です。

私たちは決意を新たにしています。

YBRP理事会を代表して、

トリッシュ・フラナガン

会長

イエロー・ブリック・ロード・プロジェクト(YBRP)

2023夏 フロリダ YBRPのミーティングにて

2023夏 フロリダ YBRPのミーティングにて